続・ヴェインとフレッチングのテスト


30mで実射比較テストをしてみました。

グルーピングはBohning Micro Vane のヘリカルピッチと遜色はなかったのですが、4グレインほど軽量なのにやや下にヒットしました。

これはおそらく、動的パラドックスの微妙な違いによるものだと思います。
来週、母校の八幡山グラウンドで50mのテストをしてみるつもりです。

ところで、フライト中に「シュー」とか「シャー」とか音がするのではと思っていたのですが、無音で静かでした。

明日にでも初速計測してみますが、どちらかというとヘリカルピッチのアローに比べて「ゆったり・静かに」飛んでいるような印象でした。
   

  2008.9.7
   
ヴェインとフレッチングのテスト


リカーブボウの時代から、アローヴェインしピッチの強い回転数の高めのものが好みでしたし結果も良好でした。

コンパウンドボウに転向してから、レストクリアの関係でストレートピッチで我慢してきたのですがちょっと欲求不満気味だったのですが、ファールアウェイレストの登場と入手によってスーパーヘリカルピッチやSWVなども使用できる環境になり、再びスーパーヘリカルピッチへの志向が強くなりいろいろと実験をしてきました。

ビッツェンバーガーのヘリカルクランプを使えば簡単にヘリカルピッチのアローは作成できるのですが、このクランプは4-5インチのヴェインを想定して作られているので、私が使いたい1インチのBohning Micro Blazer Vaneには役に立ちません。

そこでクランプを曲げたり、フレッチャーに穴をあけたり削ったり品がななんとなくヘリカルっぽいピッチにしてきたのですがまだ不十分です。
ヴェインの前方からの風の流入がクランプのサイズと形状の関係でまっすぐにできないのですが、排出方向はほぼまっすぐを確保できたという段階だからです。

私の勝手な分類ですが、強いピッチの高回転系のヴェインには下左図のような3種類が考えられます。
 


☆風の流入方向がアローの進行方向にまっすぐで、排出方向も後ろにまっすぐ抜ける。

ハンティングアローに多用されるヘリカルピッチはすべてこれです。

☆流入も排出もアローの進行方向に対して斜めになる。

 このタイプを強引にスパイラルピッチとして分類しています。

☆流入は斜めだが排出はまっすぐ。

一応中間的な性格を所有するということで、ハイブリットと命名します。

では、どのタイプが一番すぐれているかを考えると、一番アローの失速を与えやすいのがスパイラル、次にハイブリット、そして最もアローのエネルギーロスが小さいのがヘリカルピッチであることはすぐにお分かりになると思います。

 


市販されているヴェインなどでヘリカルピッチを実現できているのはビッツェンバーガーヘリカルピッチクランプでフレッチングされたヴェインやフェザー、そしてSWVです。

その他のカーリーヴェインを代表とする高回転系のものはスパイラル系になると思われます。
70メートルまでは良いのだが、90メートルになるとグルーピングが甘くなったり失速するという評価のものはほとんどがこのタイプのようです。

ハイブリッド系の市販の製品は確認できていません。

*すべてのヴェインに対して調査と評価テストをしていませんのでお含みおきください。

 
ということで、ハイブリット系ヘリカルピッチとしてフレッチングしたものが上右図の下側のアローです。

尚、ユニークな実験が紹介されているのでこちらもご覧ください。

面白そうなのとちょっと思いついたことがあるので、ハイブリッドヘリカルと混在させてテスト用に数本作製しました。
ストローのカット精度や両面テープでの手貼りによる精度の悪さなどの問題はあります30mならある程度傾向は出ると思うので明日赴く予定の千代田体育館でテストしてみるつもりです。

2008.9.6

   

リカーブボウの原型的シルエット
ベア・スーパーマグナム48
(Bear Super Magnum 48")


長い間夢であった、Bear SuperMagnum 48" ハンティングボウを入手しました。

取引のあるUSAのディラーではラインナップになく、探し回っていたのですが偶然発見した通販ショップで発見。
今回は業者としての輸入ではなく、個人輸入の形だったのですがコストを安くするために知り合いを誘い複数本入荷することで送料分を節約。
発注から約1週間で到着しました。


このモデルは、フレッドベア率いるベア社の最強力モデルということでSuper Magnumという名を冠した1973年前後のモデルでオリジナルは私が知っている限り日本には2本しか上陸していませんでした。

総帥フレッド・ベア亡きあとも存続しているベア社が復古品として再発売したものが今回入手したもので、1973年代のような銘木ともいえる材料は入手困難になった現在、材料は集成合板のようですが、フォルムはそのままの、「レプリカ」と言ってよい商品です。


ファーストフライト製のストリングが付属しているので、チップ部分はオリジナルより強化された素材で加工されていると思われます。
ブレースハイトは8.1/2インチ。

48インチという非常に短いモデルですが、リカーブが大きく深いためドローレングスはアンリミテッドに近いものがあります。

尚、今回は一番弱い45Lbsのものを入手。
以前はレディスモデル35#もあったのですが現在は製造中止のようで残念です。
 

 


ストリングを外すとリカーブのそり返りの大きさがわかると思います。
現在のリカーブボウのフォルムの原型ともいえる「トルコ弓」ほどのそり返りはないもののかなりのそりの大きさです。

トルコ弓の形は下記URLのページ中頃をご参照ください。
    http://www.krackow.com/asia.html

 


用途としてブッシュに潜んで待ったり、地面を這って獲物に近付いたりするための弓なので余計なものは一切ついていません。
スタビライザーのブッシュはもちろん、プランジャーホールもなくレストはフェルト製のもの。従って使用するアローの羽根はターキーフェザーしか使えないと思います。

ついているのは、ハンティングクイーバー用のマウントネジのホールのみと徹底しています。

私のアローレングスは27インチなので45ポンドのこの弓にはスパインXX75 2114がぴったりのはず、ちょうどEASTONのCamo Hunter 2114が手元にあるのでターキーフェザーで専用のアローを作成することにしました。

完成したら、いずれシュートの感想も含めてご報告を・・・

  2008.9.5
   
久々リカーブ(ロアーピボット)

知人に頼まれてリカーブボウのチューニングをいたしました。
リムはHOYT、ハンドルはヨーロッパ製フルカーボンハンドルで、調整の内容はリムの左右傾き調整とティラーのバランス取りでした。

左右調整は簡単に終了したのですが、ティラー調整でちょっと悩みました。
通常ティラー調整には、下図のようなジグ(コンパウンドボウと共用) でフルドローイングし、その時点でのティラー差をゼロにしています。

この位置がすべてのアーチャーにベストとは言えないのですが、チューニングのためのスタートラインとしては最適だと思っています。
後はアーチャーの個性、グリップの押し方、取りかけバランス、リリースで指が離れて行く順番、等々で個々に最適値を見つけてもらうことになります。

コンパウンドボウの場合には、上下リムがケーブルで連結されているのでこのようなアーチャーの個性が入り込む余地はほとんどないのですが、リムチップを1本のストリングで結んでいるリカーブボウではかなりアローフライトに影響を与える要素になります。

さて、問題とはいつものやり方をすると、つまりフルドローティラーをゼロにするとティラーが上下逆転してしまうのです、あせっていろいろとやった末、リムの剥離なども疑ってみたのですがそれが原因ではなさそうです。


戸惑って弓をなにげなく眺めていたところ、ふと気がついたのがハンドルライザーのピボット位置で通常のリカーブボウのライザーとは上下のバランスが異なっているようです。

そこで、計測したところ下図のようなバランスになっているのに気がつきました。

そう、このフルカーボンライザーはコンパウンドボウなどに多く採用されているロアーピボット構成だったのです。
一般的なリカーブボウライザーのピボットはハンドルのど真ん中にありますがこのライザーでは3/4インチ下側にあります。
一方プランジャーホールはHOYTと同じでピボツトからほぼ1.3/4インチ上にありました。

つまり、このライザーでは一般的なリカーブボウより3/4インチ低いところにストリングのフックポイントが来ることになります。
これは、下リムが上リムより大きく曲げられることを意味します。
つまりフルドローで下側が強いため、バランスをとるためには上リムを強く締めこんでバランスを取らなくてはならないため結果的に逆ティラーになってしまったのです。


コンパウンドボウのように短いライザではサイトクリアランスを確保するためにロアーピボットにしてハンドルライザー上部を長くする必要があり、それによる欠点は上下リムがケーブルで連結されることによってある程度打ち消されるのですが、リカーブボウでは非常にバランスがとりにくくなります。

フルドローをするとしたリムが強いのが認識できるためストリングをまっすぐに返すためにはスナップを効かせるようなグリップの押し方をする必要があります。

このメーカーがわざわざコントロールのしにくいロアーピボットを採用した理由ですが、カーボンという密度のない材料でハンドルを構成するための便法としてこうなってしまったのではと想像しています。

フルドローによるストレスはライザーの中心に集中するはずなのですが、カーボンの密度と強度では一番細くなるピボットとライザーの中心点を一致させるとライザーのストレスによる曲がりが大きくなりすぎてしまうため強度が不足したのではないでしょうか?

写真をみていただくと分かるとおり、ライザーの中央部は前後で一番厚いところと一致しています。
ここでストレスに対する保持力を維持するためにロアーピボットにせざるをえなかったのだと考えられます。
なぜわざわざコントロールしにくいロアーピボットをあえて採用したのか??、それはフルカーボン製という素材にこだわって設計した結果なのだと思っています。

さて、実用面ですが依頼者にはフルドロー時にゼロではなくブレースハイトでマイナス1/8インチ前後のバランスで渡してみて、あとはノッキングポイントとグリップの押し方でアプローチしてもらうようコメント付きで渡すことにしました。

リカーブボウでは実際にシュートしてみないとわからないのが現実なので・・・・・

  2008.8.14
   
CBE Quad-Lite Target Sight


3月頃にScotto ArcheryがサイトメーカーのCBEを買収と傘下に収めたという記事が掲載されていました。

ScottoはCaliperなどのローコストでシンプルかつ安定性のあるリリーサーを提供しているメーカーなのでサイトアクセサリーへの参入を楽しみにしていました。

先月中頃からWeb上にCBEサイトの詳細が掲載され始めたので、サンプル取り寄せの手配をしていたのですが、思っていたよりも早く手元に到着したので紹介いたします。

サンプル取り寄せしたモデルは Quad Lite Target サイトでエクステンションは8インチ、サイトバー4.1/2インチのターゲットモデルです。

ほかに、サイトバーがより短いQuad Lite 3D、Tek-Hunter-3(マルチピン)などがあるようですが日本では需要がないと思うので取り寄せはターゲットモデルだけに限定しました。

 

純正のスコープは別売で42mmクリアレンズ+外付けのファイバーピン仕様でレンズ倍率は2X 3X 4X 5X 6X 8Xとあり今回到着のものは8Xでした。

ファイバーピンも0.010、0.019、0.029と3種類の太さがあるようで、手元のものは0.019なのでしたがピンのホルダーの真鍮パーツのホールが小さくファイバーのさし込みに苦労させられました。

レンズにはホール等の加工がされていないので、好みによってはシールの貼付に切り替えることも可能です。

サイトの上下はブロックリリースレバーなどはなく、上側についたダイヤルノブのみで行います、ブロックの固定はノブの横についたサムロックで行います。

これだけなので拍子抜けするのですが、考えてみればパーツ数が少ない方がトラブルの箇所も少ないわけでそれなりに納得。

実際に動かしてみると動作はスムーズでなかなかが良いフィーリングです。

スコープはサイトブロックに直接取り付けるタイプなので一旦組み込むとスコープの交換には手間取ることになりますし、運搬時にケースにしまうのは大変そうです。

左右の調整はブロックの下部にあるヒョウタン型のストッパーを緩めてから、写真中央部の回転ドラムで行い調整後はまたストップレバーでロックします。

マウントノブは、水道の蛇口を彷彿とさせるスタイルでユニークですが、結構締めやすく力も入りやすいようです。

全体としてシンプルでパーツ類も直線カットしたものを組み合わせてあって構造もシンプルです。
このほうが加工の手間とコストもかからず緩みにくいのだと思いますが、入れ価格が少々高そうで・・・・

正式な販売価格は、近日中にSaleコーナーにアップする予定です。

仕上げ全体の印象はどちらかというと「無骨」な印象なのですが悪くはなさそうです。

次の土曜日に八幡山でテストシュートする予定でいますので使い勝手等は後日ご報告ということで・・・・・

カタログ・詳細はこちらからPDFでダウンロードできます。
  2008.8.6
   
カーボンアローの点検(安全のために)


カーボンアローが破損しシュートしたアーチャーが押し手に怪我をしたというニュースが飛び込んできました。

詳細は不明ですが、リカーブボウでシュートしていてリリースの瞬間アローシャフトが破断し4個くらいにくだけその破片で負傷したとのことです。

もちろん、本人も意図してシュートしたわけではないため状況と原因の分析は難しいのですが、EASTON製アルミ/カーボンシャフトを使用していて発生した事故でとのことなので、何らかの理由によりコア部分のアルミと外皮のカーボン層の間に剥離が発生したのが原因と思われます。

表面に出ないだけで類似した事故は結構頻繁に発生しているものと考えられます。

事故を未然に防ぐためにはまめな点検と正しいアローの作り方をしなくてはならないと考え列記してみました。

アルミ/カーボンアローは左図のような構成になっています。

コア(芯)となっているのはアルミ合金で、シャフトの種類によって肉厚は何種類かありますが、最X10・ACE・A/CNavigatorでは0.006"(0.1524mm)が、ACCには0.008"(0.2032mm)というやや厚手のものが使われ、その周りを外皮としてのカーボンファイバーが覆っています。

シャフトの種類によってカーボンの組成や材質、厚さなどでスパインの違いを出しているようですが、詳細は不明です。

アルミのコアを採用したことでカーボン繊維にありがちな芯ずれを防ぎシャフトのストレート精度を上げかつ複合材料であるところから固有震動を消し込む効果もあり、フルカーボンアローよりも柔軟性の大きいアローシャフトが出来上がっています。

しかし、アルミニウムとカーボンファイバーという本来接着しにく材料を使っているため、内外部からのストレスが原因で剥離しやすいという脆い面も併せ持っています。


下図はアルミ/カーボンアローでトラブルが発生しやすい箇所です。

☆シャフトのカット面付近

シャフトがまっすぐにカット(スクウェアカット)されていないとポイントとの接触面がでこぼこであるためシャフトに力が均等に加わらず、カーボン繊維に剥離や亀裂が発生しやすくなります。

長いこと使用したため、ターゲットパット(日本ではほとんどが畳)との摩擦による摩耗が発生しバインデイング材料のエポキシとカーボン繊維が削られきます。

ポイント装着時にポイントを必要以上に加熱すると、カーボン繊維を束ねているエポキシ樹脂が劣化してしまいます。
また、ノックを装着したままでポイントの装着作業をすると内部の空気が膨張する結果内部にシャフトを外側に押し広げるようなに圧力が発生しカーボン外皮にクラックが入る可能性もあります。

☆ポイントよりやや後方

長いこと使用したため、ターゲットパット(日本ではほとんどが畳)との摩擦による摩耗が発生しカーボン繊維が削られてきます。
アローが的面にヒットした衝撃で、エポキシ樹脂が劣化してきます。

アローが的面にまっすぐに刺さらないとポイントのインサート部分よりやや後方に、ストレスがかかりアルミコアがつぶれたり、アルミとカーボンが剥離したりします。

今回の事故はこの部分の剥離ないしはアルミコアの潰れが引き金になり発生したものと思われます。

☆シャフトのノックエンド(図示してありません)

シャフトがまっすぐにカット(スクウェアカット)されていないとノツクとの接触面がでこぼこであるためシャフトに力が均等に加わらず、カーボン繊維に剥離や亀裂が発生しやすくなります。
また、ノッキングポイントのフィットが必要以上に固かったり、取りかけでノックを押し下げるような力が加わっているとノックエンドにクラックが発生しやすくなります。

対  策

*シャフトは直角にまっすぐにカットして下さい。

カットは回転式の専用電動カッターで行い、間違えてもチューブカッターや金鋸などでは行わないでください。カーボン繊維の剥離やアルミコアのつぶれの原因となります。
また、電動カッターもモーターが海外製の場合には、昇圧器(スライダグ)などを使用して定格環境で使用しないと、カッターの回転が不安定になり、シャフトカット時にカーボン繊維にダメージを与えることがあります。
昇圧していない場合には、シャフトをテープなどで巻いてカーボン繊維を痛めないようにしてカットすることをお勧めします。
 


スライダグ

バリ取り用面取りドリル


*カット面のアルミコアの部分はリーマーなどで「バリ取り」を丁寧に行ってください。

バリがある状態で無理やりポイントを挿入すると、シャフトのクラックが入る可能性があります。
しかし、必要以上にアルミコア部分を削ると強度が落ちてしまいますので注意してください。

*ポイントインサート時にはポイントを必要以上に加熱しないで下さい。

ポイント接着にはEASTONのポイント付属のホットメルトを使用してください。
このホットメルトはあまり加熱しなくても溶解します。(ポイントを指で持ったままでも耐えられる程度の加熱状況で充分です)
泡立つほど加熱すると、ホットメルトが劣化し使用中に粉末化しポイントが抜けやすくなります。
あまり、熱い状態のポイントをシャフトに挿入するとカーボン繊維をまとめているエポキシ樹脂が劣化してしまいます。

*ポイントを挿入するときには必ずノックを外してから行って下さい。

ノックを装着したまま、加熱したポイントを挿入するとシャフト内部の空気が膨張し、下図のようなな圧力をシャフトに与えます。
アルミ/カーボンシャフトは外側からの圧力には比較的強いのですが、内側から膨らむような圧力には弱く、カーボン被膜にクラックが入る恐れがあります。

 


熱膨張によるシャフト内部からのプレッシャー

アルミ/カーボンは左図のような圧力には弱いうえ、外側の皮膜であるカーボン層は摩耗しやすい材料なので細心の注意とまめな点検が必要です。

またアルミコアは、まるで調理用のアルミ箔のように薄いため、シャフトが的面に斜めにヒットするだけで、「クシャッ」とつぶれてしまいます。

適正なスパインの選択と、アローをまっすぐに飛ばすチューニングや技術の習得は必須です。

はっきり言うと「アルミ/カーボンアローはシュート技術が未熟なアーチャーのためのアローではありません」


*近射(巻き藁)練習をする場合にはあまり固いパットを使わないでください。

近射練習は非常に有効な練習だと思うのですがパラドックスがある程度消えてアローがまっすぐな状態で的面にヒットするようにしないと確実にアローは傷みます。
特に、畳のように固いものに向かっての近い距離からのシュートは最悪です。
それぞれの環境があるのでどうこうしろとは言うことはできないのですが、これが一番アローを痛める原因だと考えています。

これは、リカーブボウに限定したことではありません。
コンパウンドボウでもシュート技術やチューニングによっては、アローがまっすぐにヒットしないのでアローにダメージを与えやすくなります。

*傷やクラックが発見されたアローはただちに使用を中止してください。

アルミコアとカーボンの内部での剥離は発見しにくいのですが下記方法である程度ダメージの有無は発見できます。

○シャフトの前後カット面付近のクラックの有無のチェック

○シャフトを爪などで弾いてみて異音がしないかどうかをチェック

○シャフトを掌の上で回してみて振動が発生していないかチェック

○シャフトを軽く曲げてみてシャフト全体のクラックやカーボン繊維の剥離の有無をチェック

○的面で大きく外れるようなアローは使用を中止して廃棄する。

○可能であればスパインテスターでシャフトのチェックを行い、極端にスパインが柔らかい
 ものは使用を中止し廃棄する。

*ノッキングポイントは必要以上に固くしないでください。

良く見受けられる傾向としてブレースハイトポジションで、ノックの上下をぴったりと抑え込むようにノッキングポイントの作り方を教える指導者が非常に多いのですが、これは間違いだと思います。
これは、リカーブボウでもコンパウンドボウでも同じなのですが、フルドロー時に弦が作る角度とその時にノッキングポイントがどうなっているかを確認してください。

こちらのページの「ノッキングポイントの付け方」をご参照ください。

その状態で、もしノックを押し下げるような癖のあるアーチャーがフルドローしたらノックやシャフトがどのような状況になり、そして、どういう結果を生むかは容易に想像がつくはずですが・・・・・

*そしてアローが的面に真直ぐに刺さるようなチューニングとシュート技術を・・・・

シャフトのポイントよりやや後方部分での折損は良く聞きます。

多くの場合、未熟な技術やプアなチューニングに起因したアローのフライトの姿勢の乱れが原因の破損でアローメーカーの製造上や設計上の欠陥ではありません。

漏れ聞くところによると、欠陥品としてメーカーにクレーム処理要求するアーチャーも存在するようですが、自身の未熟さを宣言しているのと同じだと思っています。

メーカーがクレームとして受け付けて処理や補償したりリコールをかけたという話は聞いていません。少なくとも、私の耳には入っていません・

 


以上、思いつくままに注意点を指摘しましたが、他にもまだ原因となる要素や対策方法があると思います。

もし、なにか見逃したような点があればお教えいただければ幸いです。

 

丈夫で壊れにくいアロー


ある意味で、理想的なシャフトが存在します。

アルミ/カーボンアローの欠点をある程度カバーし、耐久性もあるシャフト。

そう、EASTONが出荷しているNavigator Full Metal Jacket(以下FMJ)がそれなのです。

カーボンとアルミのポジションをチェンジした結果、薄いアルミコアでも潰れにくくなり、磨滅しやすかったカーボンファイバーも「アルミの鎧」をきているおかげで擦り減ったり繊維の剥離も起きません。

アルミ/カーボンアローが発表された当時、仲間内では、逆のカーボンをまいたアルミ製「チョコポッキー」ではなく、逆の構造にして「アルミの鎧」を身につけたカーボンアローを製造すれば「鬼に金棒」なのにと話題にしていた時期がありましたが、EASTONはしっかり考えていたようです。




フルメタルジャケットの構造


しかし、耐久性を考えたら「オーバークオリティ」なので本気では作ってこないのではと思っていたのですが・・・・・・

ところで、EASTONはこの構造のアローを3D用にと考えたようです。
3Dに使用される立体的は硬質ウレタンのように素材で作られているため、アローが刺さった時の摩擦熱で溶けてしまい、抜きにくくなるうえ、カーボン被膜にもよくありません。

そこで、アルミの鎧をまとったFMJの出番なのですが、平滑なアルミのままだとウレタンにくっついてしまいます。
そこで、アルミの鎧の表面に「うろこ状」のパターンを彫り込んだ(?)のですが、これで3D的に深く刺さらず、かつ、くっつきにくいので容易に抜けるようになりました。

しかし、的パッドに畳を使うことが多い日本ではこの「うろこ状」の模様が災いして。畳の繊維にひっかかりアローを抜けにくくなってしまいました。
もし、可能なら日本向けに「うころパターン」がない平滑処理したFMJを出荷してくれれば言うことがないのですが・・・・・・

  2008.7.25

 

Genesis Pro インドア仕様


Genesis Proは数年前から、普及に努めてきたのですが、ベテランアーチャー達がビギナーのトレーニング用としての有用性に気がつき試してくれるようになってきました。

皆さん、初速は遅いものの矢伸びがする独特のフィーリングを面白がって、これだけでも充分楽しめそうだとの感想をいただいています。
インドアシュートすると面白そうだとのご意見も多いところから、インドアスペシャルを試作してみました。

いずれGenesis でのワンメイクレースもやってみたいと思っています。

さて、ベースはリリーサー仕様のGenesis Proで目標ピークは20#。

サイトはちょっと贅沢してSure-Loc+42mmのCR3Dスコープ+Genesis Adjustable Peep。

ショップとしての販売価格25,000円の弓にサイト周りだけで45,400円という価格バランスが逆転?した組み合わせですが、信頼性を考えてこれになりました。

他所ではGenesis Proを上代価格45,000円から50,000円で販売しているらしいので価格バランスは適正??。

さて、エクステンションはインドア18mしかシュートしない前提なので、長尺のものを使用。
これは、エイミング時のピント調整を優先させるためです。

厳密に言うと、スコープサイトのピントが本当に合う距離は一つだけのはずです。
他の距離は多かれ少なかれピントがずれているはずですが、年齢が若いアーチャーの場合、眼球の方が柔軟に素早く対応して人間の側でピントの微調整をしてくれる用です。
しかし、「老眼」に悩まされる年齢の者にはきついので外部条件でピント補正しなくてはなりません。

物理的にピントを合わせるにはピープのホール径を可変して絞りこむか、望遠鏡のように対物レンズを前後させるしかありません。
ピープ側で絞り込むのは結構面倒なので、今回は対物レンズの移動で対応。
今回の場合は、18mだけなのでスコープとヴェインのクリアランスの制約がないのでピントが一番合う好みの位置にエクステンションの位置を前後させることができます。

スコープに42mmという大口径を採用しているのも同様の理由で、視野が狭いと(スコープが小さいと)取りこまれる光量が少ないため画像全体がどうしても暗くなります。
大口径だと光の取り込み量が大きくなるため、比較的明るい状態でエイミングできます。
暗い環境でシュートすることが多いインドアでは、少しでも明るい視野を確保することは必須です。

ところで、レンズの口径が小さいとどうしても歪が大きくなるので、ちょっとの視線のずれもピントのずれにつながり眼球に加負担をかけやすくなります。
これが42mmという、大口径を採用した理由です。

集中力を維持を阻害する要素は極力排除したいと思っています。
   


レストはお気に入りのファールアウェイタイプのCobra Rest。

これだと、アローのヴェインのあらゆるバリエーション、例えばピッチがきつく通常のシュートスルータイプのレストではクリアできないようなスーパーヘリカルピッチなども使用可能です。

ただ、Genesis Proの場合バスケーブルの移動が小さいため、レスト引き起こしのロープの引っ張り量が小さいのでちょっと苦労しましたがなんとかなりました。
  


スタビライザーは、弓のパワーを考えればここまで必要ないと思うのですが慣れでいるスタッガーオフセットを使用することにしました。

アローは以前ご紹介した通り

☆シャフトNavigotor 1000番27インチ(AMO)

☆ポイント 120gr

☆ノック  2X2H

☆ヴェインBohning Blazer Vane 2"
          ストレートピッチ

☆総重量 288.4gr

☆F.O.C15.4%

☆FPS     166fps(182.15Km)   14.42gr/lbs

といった仕様。
スパインはGenesisの実測FXデータが入っているArcher's Advantage Ver 4.xxで選択したものです。

(Ver 5.xxでは実測データが入力できないうえ、Genesis Proのデータもソフト側で用意されていないので不可能でした)

 

 

ここまで、用意して問題が2点発生。

ひとつは、オフセットバーのストップねじです。
口径1インチのVibracheckに合わせて特注で削りだしたもらったネジなのですがネジ部が長すぎてGenesis Proのブッシュでは底あたりしてしまいます。
当座M8の金属ワッシャー2枚で逃げましたが、もっと確実な方策が必要なようです。
今考えている方法があるのでいずれご報告できると思います。

さて、もうひとつはケーブルガイドノオフセットの問題、Genesis Proではメーカー出荷時点での最大幅のオフセットに調整されているのですが、インドア用にフレッチングしたBlazer Tiger Vaneの2インチのヴェイン高さ0.6インチでは右図のように不十分で、ヴェインがケーブルにヒットしてしまいます。

いろいろと悩んだ末、ノックをリカーブボウと同じようにターンし、コックフェザーを水平にしました。

これなら、左図のようにケーブルにはヒットしませんが今度はレストアームとのヒットが心配ですが、なんとかクリアできているようです。

昨日、千代田区体育館でサイト合わせを兼ねて実射してみましたがいまのところ大丈夫なようです。

これから数点、チューニングを付してチェックしてゆく予定でいます。

可能なら来年のインドアにエントリーできればと考えているのですが・・・・・・

 

  2008.7.20
   
Bowtech Guardian のボウプレス

 

ピープサイトをストリングに取り付けるため、ストリングをルーズにする必要がありました。

メーカーマニュアルではリムポルトを5回転以上緩めるとルーズにできると記載してあるのですが、ボウプレスを使用したほうが安全と考え、手持ちのSure-LocのX-PressとUSL KIT1(PSE用で)試してみました。


いろいろとやってみた結果、上記写真の組み合わせでなんとかなりそうです。

プレスアーム(アダプタ)とリムの接触点はもう少し上の方が良いのですが、下のような位置でなんとか実用にはなるようです。
専用のアダプタキット(USL KIT2)が到着するまで何とかこれでしのげそうです。

(注文主にセットをお渡ししました。その場で実射していただいたのですが、
非常に静かで振動を全く感じないそうです。)
  2008.7.10
   
Xシリーズのリムダンパー




Xシリーズのオーナーの方からリムダンパーが破損したとの連絡がありました。

このダンパーはPSEのXシリーズのスプリットリム(Mach-X・X-Forceシリーズ・MoneyMaker等)に取り付けられています。

破損状況は右図のような状態なのですが、破断面から考えて、ねじられるような力が加わりダンプ部材にクラックや切れ目が入りそこから傷が広がったものと考えられます。

このパーツの質量から言って、リムの返りによる衝撃や振動によって金属の殻の部分にねじれるような負荷が部材にかかりクラックや切れ目が入ったとは考えにくいと思います。



考えられるのは、パーツの緩みによる異音を嫌って各パーツの締め直しをする際に、ダンパー部材にねじり負荷が加わり傷がついたケースです。

このパーツは片側(ネジ側)は+字ドライバー、ダンパー側は六角レンチ(1/8インチ)を併用して締めこむように設計されているのですが、リムに取り付けたり締め直しをする際に六角レンチを強く回すとダンパー部材にねじれストレスがかかってしまうようです。

締めこむ際には+字ドライバー側のみ回転させ、六角レンチは抑え固定だけに使用されることをお勧めします。

  2008.7.10
   
2カムのトレンドは2.5カム???


Bowtech Guardianを分析していてハイブリットカム全盛の今、あえて2カムを採用した理由をいろいろと考えてみました。

2カム

2カムは以前お話したとおり、上下カムのシンクロが狂っていると影響が露骨に出やすいので、主流はファジーな感覚でシュートできるワンカムや1.5カム(カム&ハーフ・ハイブリット)に移行してきました。

しかし、両者には避けられない欠点があります。

ワンカム (ソロカム)

ワンカムは、文字通りカムがひとつなのでシンクロ調整の必要がなくメンテナンスが楽で特にハンターを中心にいまだに人気があるシステムです。

しかし、100インチ超のストリング兼ケーブルと約半分のヨークケーブルでは伸び率が極端に異なり、特にストリングは大きく伸びるため、サイズが短く伸び率も小さいヨークケーブルのテンションがシュートを重ねてゆくうちにどんどん高くなってゆく結果、だんだんと震動が出始めます。

このまま放っておくと、ストリングがどんどん伸びて行きドローレングスがひどいときには1インチ近くも長くなってしまいます。

以前、ワンカムモデルのテストをお願いしたアーチャーによるとストリングが伸びてきて震動がひどくなってもアローのグルーピングにはあまり影響がなかったそうです。

震動がひどくなった場合、ストリングを巻き上げケーブルとのテンションバランスおよび狂ったドローレングスの両方を同時に調整することによりドローレングスは正常な長さにでき、震動も緩和されます。
1.5カムや2かむではこの手の調整をするとグルーピングが格段に変化するのですが、ワンカムではこの処置の後でもグルーピングには目立った変化は出なかったようです。

つまり、ワンカムは「チューニングがずれていてもグルーピングは変わらない」=「チューニングの必要がない」と言われる所以なのです。

もうひとつ突っ込んで言うと「チューニングの必要がないのではなくチューニングができないシステム」といえると思います。

1.5カム (ハイブリッドカム)

1.5カムはワンカムの欠点である長い過ぎるストリングを上側プーリー部分でいったん2分割し、ストリングとコントロールケーブルに分けて上側のプーリー経由で下カムに接続しています。

これで、長すぎるストリングの伸びの問題はある程度抑制されることになります。
更に円形だったプーリーの代わりに偏芯プーリーにを採用しプーリーの動作にアクセントをつけてよりパワーを引き出せるようにしています。

しかも、1.5カムはワンカムの一つのバリエーションなので、2カムほどカムのシンクロに対して神経質ではなくある程度ファジーな感覚の中でシュートできるのです。
ただし、シンクロのずれによる振動の増加やグルーピングへの影響はワンカムよりは大きくなるようです。

1.5カムはある程度のファジーさを所有しつつ強いパワーも期待できるシステムなのですが大きな欠点もあります。

それは、3本の長さの違うストリング類(ストリング・バスケーブル・コントロールケーブル)を使っているため、シュートの積み重ねによる伸びが3段階にわたって発生するのです。

最初は、一番負担がかかるバスケーブル(ヨークケーブル)、バスケーブルがある程度安定してくると次にはコントロールケーブルがと順番に段階的に伸びてきます。
そして、同時進行でストリングも伸び続けるため最低でも2回のバランス調整が必要になります。

2カムと1.5カム

さて、2カムではストリンク1本、同じ素材・同じ長さのケーブル2本で構成されるため、2本のケーブルには同じテンションストレスがかかり見かけ上素材の伸び率は均等になります。

見かけ上といったのは全く同じ素材・同じ長さに作られているはずのバスケーブルですが、実際にはサービングの巻きつき量や固さ・長さなどが微妙に異なる個体差があるため、実際にはシュートの積み重ねによる伸びが全く同じにはなりません。

その結果上下カムのシンクロが狂ってしまい、構造上1カムや1.5カムほどファジーな懐の深さもないため、ドローイングやエイミングに違和感を感じたりシュート時の振動の増幅や甘いグルーピングに悩まされ始めます。

しかし、1.5カムの長さの異なる3本のストリング類と異なり、2本のケーブルは同時進行的に伸びが発生するため、一旦ケーブルが落ち着いてしまうとその後の安定期間は1.5カムよりかなり長くなります。

つまり、初期の1回だけ調整すればほとんど十分なはずなのです。

また、2カムでは用意するものはストリングとケーブルの2種類あれば良くパーツ類も少なくて済むのは大きなメリットといえるかもしれません。


上はオーソドックスな2カムの例です。

リムにヨークフックを介して接続されたバスケーブルは反対側にあるカムのケーブルフックに連結されます。
上下のカムはシンメトリー(対称形)で通常は全く同じ角度になるように調整されます。

ところで、ヨーク部の構造には2種類のパターンがあります。

ひとつは、PSEなどで採用されている、ヨークを分岐して「Y字」に配したタイプで左右のヨークを独立してツイストし長さ調整できるためカムの傾き(チルトないしはリーン)調整が可能です。

一方、HOYTはユーザーによるカムのチルト調整を嫌ってか、2ピース構造のセパレート側ヨークを採用しています。


右は、新しい2カムトレンドのひとつ、Bowtech のCenterTrac Binary Cam です。

ヨークは採用せず、ヨークフックの代わりにカムの中に組み込まれた偏芯プリーにケーブルの末端が接続されています。

つまり、リムではなくカムの中に組み込まれた小型の偏芯プリーに接続されるため、ここでカムの回転にアクセントが付けれるためヨークフックを介した場合よりパワーは上がることになります。

カムのチルトはカムの削りだし位置を工夫することにより、ケーブルテンションを均等にできるように設計し傾きを最小にしているとのことです。

 

左はDarton製Pro3000の写真で、使用カムは2.5カムと称しています。

Bowtechの注文主より、「2.5カムって何?」という質問を受け調べてみました。

現物を見ることができないのでメーカー提供の写真だけで判断する限り基本構造はBowtechのカムと同様です。

つまり、カムの内部に組み込まれた偏芯プーリーにケーブルの末端が接続されていますが、Dartonではケーブル用組み込みプーリーとケーブルフックがカムの左右にひとつずつ存在しているようです。
そこには完全に独立したヨークケーブルを接続、ヨークガイドパーツを介してもう1本のケーブルを反対側のカムに連結しています。

このヨークはHOYT式のセパレートヨークと同じように機能するため、カムの傾きへの対応力(垂直を維持する)はBowtechのものより大きいと思われます。

1カムのバリエーション(発展型)であるに1.5カムに対抗して2カムの発展的バリエーションであるという意味で2.5カムと名付けたものと思われます。

構造のシンプルさ、安定期の長さにメリットがある新しいタイプの2カムシステムは今後普及してゆく可能性は大きいような気がします。

メーカーとしては補修パーツは少なくて済むうえ、ユーザーのあやまった調整(特にヨークによるカムの傾き調整)を防止することがてきるということは大きなメリットだと思います。

ただし、ベースは2カムですから固有の神経質さは残ると思いますが、初期の調整段階を過ぎれば安定期が長いので矢数も多いFITAターゲット志向が強い日本のアーチャーには向いているのではと思い始めています。
    

  2008.7.8
   
Bowtech Guardian


依頼を受けて、Bowtech Guardianを取り寄せてみました。

リムのセンターをアームで支持するというユニークなコンストラクションのモデルで、スペックは軸間33.3/4"、ブレースハイト7.1/8"、ドローレングスが25-30.1/2"、IBO初速317-325fpsというコンパクト系ハイスピードモデルです。

 

スプリットタイプのリムの中央部分をT型のサポートアームで支える「センターピボットシステム」を採用しています。

このシステムでは、リムのよれや暴れを防げるばかりではなく、リムのたわみと復帰力にアクセントをつけることができるのだと思います。

ディーラーは今までにない方式と説明していますが、1989年に発売されているTSS QuadraFlexが同様の方式をすでに採用しています。

左は手持ちのTSS Quadraflexのリムサポート部のアップです。

TSSはリムサポートを1点軸で支えているのに対しGuardianでは2か所の軸で支えているのが大きな違いといえます。

このタイプのサポートシステムだと、量の大小はあれフルドロー時にリムがカムの方向に引っ張られるのでリムポルトに横方向の負荷がかかりやすくなります。

TSSはこの動きを、リムポルトの代わりにワイヤーでテンション維持をするような格好で緩和させ逃げを作っておりうまく作動していたのですが、同時に致命的な問題も抱えていました。


問題とは、シュートを繰り返しているうちにワイヤーの「かしめ」が甘くなりワイヤーが抜けてしまうのです。
私の場合には、他人に試射させたところ筈こぼれによる空射ち(ドライファイヤー)をされた結果ワイヤーがすっぽ抜けてしまいました。
のちに、知り合いにワイヤーの「かしめ」部分をステンレスのスポット溶接してもらい、抜けないようにした結果復帰させることができましたが、そのまま捨てられてしまった弓も多かったようです。

さて、Guardianでは2点の軸を使用することによって、通常と同じようなリムポルトを使っても横方向への負荷がかからないようにしているのだと思われ、その意味では「進化」したシステムといえるのだと思います。

さて、今回のGuardianでは同時にパラレルリムシステムも採用しているため、シュート時の衝撃はかなり抑え込むことが可能になつているものと思われます。

パラレルリムは、リムのたわみ方向を上下にすることによりシュート時の振動や衝撃を上下に分散し消しあうように設計されています。
ライフル射撃の世界でいう、銃口の跳ね上がり現象を防ぐための「マズルジャンプキャンセラーないしはコンペンセーター(補正装置)」と同様の機能が組み込まれているのです

さて、この方式はハンティング用でターゲットに向かないと都市伝説的に言われていますが、本当にそうなのでしょうか?
振動や衝撃はないに越したことはなく、根拠のない思い込みによる説明のような気がしているのですが・・・・

さて、Guardianのもう一つの特徴は、ヨークシステムを使わない2カム仕様のモデルであるということです。
2カムは1カムやハイブリットカムに比較してシンクロ調整がシビアなのですが、シンクロのずれなどがわかりやすく、敏感なセンサーを内蔵したシステムといえなくもありません。

ドローレングスの調整範囲は、25インチから30.1/2インチまでで、調整は1/2インチ刻みに用意されたモジュールの交換で行うようです。
到着したモデルは注文主のドローレングス27インチに合わせて発注したのですがモジュールナンバーはCP4と刻印してあります。

CP4で27インチとすると25インチでは0番、25.1/2インチで1番と順番に考えて行くと最長の30.1/2インチではCP11番が用意されているのかと思います。
メーカーがチューンチャートやパーツナンバーを発表していないので詳細はわかりませんがいずれ公表されることを期待しています。(ディーラーには来ているかも知れませんが)


 

さて、ヨークなしで、カムのチルト(リーン)の問題は発生しないのかと思い、ドローイングマシーンでフルドローチェックをしてみましたが、見事に真っ直ぐでした。

立派なものです。ドローフィーリングなどは、実射してみないとわかりませんが、実射の感想などは注文主にお任せするとして、仕上げも奇麗だしなかなか良いモデルのようです。

なお、形状が特殊なため通常のボウプレスは使えないのではという危惧があるのですが、メーカーのマニュアルによるとリムポルトを5回転緩めるとストリングやケーブルがルーズになり交換やメンテナンスが可能になるそうですが、まだ試していません。

ボウプレスを使用する場合、どこにサポートアームをかけるのかが不明です。

強度等を考えると、左図の矢印の位置になるのではと想定しています。

慎重にやらないとライザーの破損につながりかねないので慎重に検討しています。

 

Sure-LocのボウプレスのオプションとしてULS KIT-2というGuardian用のアダプタキットが販売されているようです。

(USL KIT-1はPSEのXシリーズ用)

念のためオーダーをかけていますが、形状や使用方法などは現時点では不明です。
判明次第お知らせします。

  2008.7.3
PSEとHOYT


最初にお断りしておきますが、ショップとしてのコアトルヘッドでPSEのコンパウンドボウをメイン商品としているからこの記事を書くわけではありません。
どう判断されるかは皆さんの自由なのですが・・・・

最初に、HOYTが長年にわたり、日本人向け・ターゲット向けモデルを一生懸命に製造してきてくれたという事実には感謝し敬意も表します。

しかし、近年のHOYTモデルの価格の高さややり方にはちょっと引くものがあります。
最近、HOYTでは、ストリングやケーブルのような純正品の消耗品パーツを正規ディーラーに対しても出荷してくれないという話を聞き唖然としました。

純正のパーツを供給しないということは、モデルの出荷時点の性能がストリングやケーブルの交換後には保証されないことを意味しています。
つまり、最初の消耗品が寿命に達した時点でメーカーの設計した性能は再現できないのです。

一体何を考えているのでしょうか??

一方、PSEですがこちらは製造したパーツ類をなるべく多くのモデル間で共有できるように努力・設計しているようです。

例えば、ハイブリッドカム(1.5カム)のドローレングス調整モジュールはHF LFカムのみならずMojoシリーズや別ブランドのメーカーモデル例えばARやBrowningなどとも共有できるいわゆる「共通パーツ」なのです。
また、ストリング/ケーブルのパーツは同じモデル内ではドローレングスが異なってもすべて同じ長さのコンビネーションのものが使えます。
カムの組み込みに使われているスペーサーはL M S の3種類だけ・・・等々
保守パーツはストックは非常に少なくて済みます。
メンテナンスをする側としてはこれは非常にありがたいことなのです。

さて、メーカーサイドとしてもこれは製造コストの低減を意味し、対コスト比性能(コストパフォーマンス)が高い製品を出荷できることになります。
PSEはネットでメーカーが価格を明記しており実際にそれは非常に低価格です。

ターゲットモデルに熱心なHOYTはなかなか良い弓を製造するのですが、こちらは同じモデル内でドローレングスによってカムのサイズ、ストリング/ケーブルのコンビネーションも異なってくるため、開発・製造コストが非常に高くなっているのは想像に難くありません

現在、HOYTの上位モデルは日本国内で20数万円の価格(希望小売価格)がついておりPSEのほぼ倍値です。(実売価格は知りません)

もちろん、価格設定にはディーラーの販売戦略もあるうえ、HOYT自身が直販せず価格も公にしていないこと、提携ディーラーの店頭以外での販売は認めないシステム(ネット販売禁止)のためガイドとなる価格が存在しません。
(一部のヨーロッパのネット通販ショップでは販売価格が表示されていますが)

PSEのモデルが安物なのではなく価格の差は企業努力の差といっても過言ではないのですが、購入者の心理としては「価格が高い=性能が高い」と思い込みがちなのでどうしてもHOYTを選択する方が多いようです。(笑)


日本ではHOYTがアーチェリーメーカーの最大手と思い込んでいる方(ひどいときはショップでも)が非常に多いのですが、メーカー規模としてはかなり小さい企業です。
加工用のNCマシーンの台数もPSEの方が倍近く所有しているそうです。

大昔、アーチェリーメーカーの最大手はベア社でしたが、フレッドベア亡き後かなり規模が縮小されているようです。
現在、最大手はどこなのでしょうか?
PSEなのかも知れませんが、正確な情報は入手できていません。
尚、PSEはHOYTをライバルとは考えていないようで、最大の敵はマシューズだと考えているようです。
   

 

 

2008.6.25

   
XF HF 40#とArcher's Advantage


千代田区の鎌倉橋体育館で、40#使用のX-Force HFのテストをしてきました。

テスト距離は、10・18・25・30mの各距離で、サイト合わせとレストのセンター調整がメインでした。
数回テストを繰り返しているうちに、サイトが5m分ほど上がり始めました。
組み上げてから実射テストまであまり本数をこなしていなかったためリムやストリングのなじませが不足していたためと思われます。 

Browning Micro Adrenalineテストでも同様の現象がありました。経験的にも最低100-200射程度の慣らし運転は必要だと思います。これは、リカーブボウでもコンパウンドボウでも同様です。
しかし、今回は時間がなかったのでそのまま継続。

今回は事前にArcher's Advantageで印刷したサイトテープ(チャート)を持参しました。
作成時に入力したデータは下記のとおりです。

アロー
 アロー

EASTON Navigator 610 26"(AMO)

 ポイント 100グレイン RPSインサート等の使用 → 無
 ノック バイターインサートノック
 フレッチング Bohning Mini Blazer Vane 1.5インチ × 3枚
 アローラップ アローラップの使用 → 無
サイト
 サイト サイトの種類 Sure-Loc
A:フルドロー時のピープからサイトピン(スコープのドット)までの距離  30インチ
B:フルドロー時のピープセンターからシャフトセンターまでの距離   4インチ
ボウ

 ボウ

PSE X-Force HF 38#
サイトイン (メートル表示・ヤード表示)
 クロノグラフ(矢速計) 矢速計で実測したデータ 240fps

当日使用したチャートです。(実寸ではありません)

今回のテスト距離10-18-25-30mでは、チャートとぴったり一致しました。
最終的な精度判定は今後の慣らし運転の程度とその後の実験待ちです。
リムやストリングがなじんでくると矢伸びが変わりサイトが変わってくるのは経験していますし、今回のセットは慣らし運転十分とは言えない状態ですから。

さて、私のところではドローイングマシーンとアロースピード計測器を所有しているのでかなり正確なものが作成できましたが、サイトピンからピープまでの距離、アロー初速は機器がないとデータがかなりあいまいになるのでここまでの精度はでないと思います。

特にアロー初速は、カリキュレーション数値と実測ではかなりギャップがあるようですので実測データは必須だと思います。
その意味ではプロショップの顧客サービス向けソフトといえるのかも知れません。


インターネットを見るとUSAではかなりのプロショップがこの種の機器に対して設備投資し始めているようです。
電動式のノックトラベリングチェッカーを装備しているところもありました。

どちらかというとデパート的販売ショップが多い日本では用意していないところがほとんどだし、設備投資しようとも考えていないところがほとんどのようです。

下手に導入するとお客にいろいろ聞かれて面倒だと言い切っているショップさんもあるそうですから・・・・

さて、それではArcher's Advantageは役に立たないかというと、そうは思いません。
アローセレクター機能だけでも十分価値はあると思います。

スパイン、特にコンパウンドボウでは、かなりあいまいな選択と伝説がはびこっているようですが、経験的には結構デリケートな世界です。
固すぎても、柔らかすぎても良い結果は生まれません。

別記事で紹介したような超高速度動画の撮影が可能なデジカメなども登場し、アローのレストからの飛び出しなどが視認できるようになってきたことから、スパインのデリケートさも徐々に認識されてくるのではと期待しているのですが・・・・・・・

  2008.6.22
   
Dループ(タイドロープ)の作り方とメリット


Dループ(タイドロープ)は、コンパウンドボウのストリングやノックに負荷をかけない理想的なノッキングポイントです。

ストリングの角度が鋭角に近くなる軸間距離が短いモデルでも、ループの使用によりノックにかかる負荷が大幅に減少するため発射時のシャフトの曲げ率が小さくできるため効率が良くなります。

Dループの材料として、芯入りの2mm前後の径のナイロン系ロープ、アルミやプラスチック成型したハード・ソリッド系のものなどがありますが、最近のレットオフ率の高いコンパウンドボウには、柔軟性のあるロープタイプのものがお勧めです。

ハード・ソリツドタイプのものは丈夫なのですが、ねじれが発生しやすくストリングを捩じりやすいためあまりお勧めしません。

人差し指トリガータイプのリリーサーを使用するアーチャーには、いまだにDループを介さず直接リリーサーのジョウ(顎)をストリングに取りかけるケースが多いのですが、現在主流のレットオフが大きいモデルではストリングの荒れが大きくなりやすく、アローを荒らしたり震動が大きくなります。

アンカーリングポイントやドローレングスの関係などもあり使いにくくなるとは思いますが、よほどきれいにストリングに負荷をかけずシュートできる自信がないかぎり、Dループを使用したほうが有利だと思います。

さて、ここでは芯入りナイロン系ロープを材料としたDループの作り方を簡単に説明します。
  

準備するものは、芯入りナイロン系ロープ約5インチ(好みで前後します)とライター(100円ライターでも良いのですが長時間使用していると熱くなり扱いにくいので「着火マン」のように長い柄がある物をお勧めします)

まず、ロープの末端を熱処理します。

ロープの結び目がすべらないように両端にボール状のこぶを作ります。

右図はハサミでカットしたままの断面なのですが、そのままでは熱処理しても末端がうまくボール状になりません。

末端をきれいなボール(またはマッシュルーム状)にするには次のような手順が必要です。

まず、左図のように指先や爪楊枝の先、ピンセットの先などで、彼岸花(曼珠沙華)のような形になるまでほぐします。

次に、ライターを使って末端の融かし込み作業を開始するのですが、一遍に融かそうとするときれいに丸くならないばかりでなく強度も不足してしまいます。

きれいに確実に仕上げるには、図示した順番にライターの炎を当ててください。

ライターの炎は先ではなく、写真のように中頃を当てるようにしないとロープが燃え上がってしまいます。

燃やすと早く融けるのですが、繊維が炭化してしまい強度が弱くなり、すっぽ抜けの原因になります。

ゆっくり遠火で溶かしてください。

左図のようにほぼ「マッシュルーム」形状になればOKです。

だめ押しで、3の部分にもう一回軽く炎を当ててやってください。

形があまりうまくできなかった場合でも、冷えて固まる前に頭部をちょっと押さえてやると整形できます。

両端を同様に融解して完成です。

今度はストリングに取り付けます。

写真のような格好にロープをストリングに巻きつけます。

 

 

片一方の末端を矢印の方向に引っ張って反対側の末端を軽く締めこみます。

ノッキングポイントの位置まで結び目を移動したら次の段階に進みます。

 

残った末端を左図のように巻きつけ、矢印の方向に抜き通します。

Dループプライヤーがあれば、利用してループを最後の締め付けをします。

プライヤーがなければ、ループ部分に千枚通しの柄などを通してループをしっかり確実に締めこみます。

この締めこみが甘いと、ドローイング中にループエンドがほどけるため、暴発し事故につながります。
確実に締めつけてください。

 

これが完成図です。

写真ではループのストッパーをリバース(逆転)にしていますが、下図のように同方向でもかまいません。

経験的にはリバースの方がピープの回りなどのコントロールがしやすくなるようです。

写真では、ノックセットを装着していませんがそれでも構いません。

ただし、セットアップ時にハンドルを振り上げるようなドローイングをするアーチャーの場合にはDループがずれ込む(ほとんどの場合上にずれる)ことがありますので自信がなければ、ノックセットと組み合わせてください。

私の場合には、ノッキングポイントの計測をノックのボトムエンドで行うので下側にのみノックセットを装着しています。

前述のような振り上げドローが強いアーチャーの場合には、上側も下にずれノックにストレスを与えてしまい、レストダウンすることがあります。

その場合には、上下にノックセットを装着することをお勧めします。

間隔があまりせまいと「筈こぼれ」の原因になりますので適度の間隔は必要です。

  2008.6.18
   
アロー2種追加データ


それぞれのセットで、初速を計測してみました。

距離は27インチから、X-Force6 HF はピーク38#、Genesis Proは20#で計測しました。

 X-Force6 HF  238fps(261.15Km) 7.96gr/lbs

 Genesis Pro     166fps(182.15Km)   14.42gr/lbs

でした。

 


21日(土)は千代田区の鎌倉橋体育館の一般公開日なので、可能であれば2本とも持ち込んで実射テストしてみたいのですが、物理的にきついので先にX-Force6 HF 40#をテスト、Genesis Proはもう少しあとのインドアシーズンが近づいたらテストということになると思います。

X-Force6 HF 40#はペーパーチューンも終了、ノッキングポイントはシャフトの下側計測で3/16インチになりました。

スタビライザーは例によってスタッガードライブのオフセットの予定ですが、フルドローで12ポンドというテンションを考えるとあまり重量級では押手がきつそうなので、なるべく軽い方向でセットアップの予定です。

  2008.6.18
   
アロー2種類


X-Force6の40#バージョンのテストと並行して、Genesis Proのインドアバージョンの組み込みを開始しました。

前者は非力なアーチャーが、少ない負荷でハイパワーボウに十分対抗できるFITAのフルラウンドでも戦闘能力があるセットをどこまで作れるかという挑戦。

後者は、レットオフゼロという独特のコンストラクションなモデルであるGenesis Proの素姓のよさを生かしてみたいと以前から考えていて取り合えず18m限定のインドア仕様からはじめてみようと思いついたものです。

構成は変更する可能性がありますが、とりあえずピーク20ポンド前後で使用する予定でいます。

アローはビギナー用のGenesis アロー1820を流用しようかとも考えたのですが、将来アウトドアへの転進も考慮して軽量なカーボンアローを採用、Archer's Advantageを使用してシミュレーションの結果、下記スペックのアローを作成することにしました。


Sure-Locサイト、CR42mmスコープ、Genesis Peep、Cobra Rest、Vibracheckスタビライザーを組み合わせてあります。

下側がGenesis用インドアアロー、上側はX-Force6 HF 40#用のアローです。

上がX-Force用、下がGenesis用です。


スパインはX-Force用はArcher's Advantage V5.xxでシミュレーションしましたが、Genesis用データが5.xxの基礎データの中に含まれていないため、実測によるFXデータがマニュアル入力可能なV4.xxを利用して選択しました。

 

Genesis Indoor Special Arrow

☆シャフトNavigotor 1000番27インチ(AMO)

☆ポイント 120gr

☆ノック  2X2H

☆ヴェインBohning Blazer Vane 2"
          ストレートピッチ

☆総重量 288.4gr

☆F.O.C15.4%

X-Force6 HF 40# Arrow

☆シャフト Navigator 610番26インチ(AMO)

☆ポイント 100gr (120grのものをカット)

☆ノック 2-65XH

☆ヴェインBohning Mini Blazer Vane 1.5"
                        ストレートピッチ

☆総重量 302.4gr 

☆F.O.C 12.7%

  2008.6.17
   
X-Force6 HF 40# 再挑戦


前述の記事のような事実が判明したので再度、X-Force6 HFの40#バージョンの組み上げに挑戦することにしました。

ライザーはもちろん、X-Force6のもの、リムはXF LF SDの50#リム(No.4)。

ストリングとケーブルはXF6の標準仕様iに準拠ということででストリング61インチ(Zebra)、ケーブルはPSE純正34.1/8インチ、コントロールケーブルも同じく36.7/8インチ。

結果、50#使用よりもケーブル/コントロールケーブルの巻き上げ量は少なめになったもののブレースハイト6インチ、ミニマムドローレングス26インチ、ピーク38#+-が完成しました。

ケーブル類の巻き上げ量が少なくなるのはリムテンションが10#異なるためで、やはり強いリムの方が伸びが大きいため巻き上げを多めにしないと既定のブレースハイトより低くなってしまいます。

 

アローは前回 FMJ(フルメタルジャケット)630・26.1/2インチ(AMO)

☆ポイント 100gr

☆ノック  2-65XH

☆ヴェインは Bohning Micro Vaneの左ヘリカルピッチアロー

☆総重量 315.5gr

☆F.O.C12.85%

でしたが、今回は

Navigator アロー610番26インチAMOのカット

☆ポイント 100gr

☆F.O.C 12.7%

☆ノック 2-65XH

☆ヴェインBohning Mini Blazer Vane 1.5インチのストレート

早い話がEhecatl-Tuneで販売を開始したストックアローを採用する予定です。
尚、ポイントはFOCを少しでも大きく取りたいため80-100grのブレークオフポイントをフルに使うのではなく、100-120grを100grカットにしたものを使う予定です。

 

  2008.6.16

 

X-Forceシリーズのライザー


約1か月ぶりに、八幡山でX-Force LF SDをシュートしました。しかし、以前記述したとおりLFカムは奥行き感が短く、私のフィーリングには今一つ(性能が悪いといえ意味ではありません)で、ちょっと気を抜くと引きずられやすくなります。

私のドローレングスではX-Force6 HFも使えるのですが手持ちのX-Force6 HFはテスト用に貸し出したままで、当分手元に戻りません。

このままでは、シュートが楽しくないので現在手元にあるX-Force LF SDのカムをLFからHFに変更することにしました。しかし、カムとストリング/ケーブル類をメーカースペック通りにするとブレースハイトが7インチにしかなりません。

これは、X-Force LF SDのハンドルはX-Force6 HFとリフレックス形状が異なりピボット位置が約1インチ前にあるからです。

X-Forceシリーズには5種類のライザーが存在し良く見ないとわからないのですがそれぞれ形状やピボットの位置が異なるのです。

最初の頃はドジなことにX-Forceシリーズには2種類、つまりXF6-HF、XF7-HF、XF-LF-SD用のロングハンドルとXF TSとXF SS用のショートハンドルの2種類しか存在しないと思い込んでいました。

しかし、いろいろとテストをしているうち、特にブレースハイトが想定と異なることが多いのでもしやと思い比べてみると、左の写真のように形状も軽減孔の形、そしてピボットの位置が異なっているのです。

以前XF HF 40#にトライしているときにブレースハイトが7インチにしかならなかったのは実はこの形状の違いが大きな原因であることについ最近気がついたのです。
もちろん、リムテンションの不足等も原因の一つではあるのですが、主原因はハンドルライザー形状の差でした。

左の写真の上がXF LF SD用ライザー、下がXF6 HFライザーです。
リムポケットの受け部(黄色いライン)を揃えてみるとXF LF SD用ライザーのピボット(青いライン)とXF6 HFのピボット(細い黄色のライン)の差は約1インチあります。

他のライザーの違い、たとえばXF7 HFとXF6 HFライザーは手元にXF7がないし、双子のように見えるXF TS、XF SSそしておそらくXF LF SSも形状は異なるはずです。

先入観と思いこみによる失敗をちょっと反省し、テストパターンの組み換えの検討を開始しました。

というわけで、X-Force LF SDのライザーをベースにHFカムを組み込んだ結果X-Force7 HFもどき(??)が出来上がったのです。

もどきといったのはXF7 HFの写真とXF LF SDのものを比較すると形状が異なるので、もどきと表現したのですが・・・・

しばらく、この状態でテストを継続してみますが7インチブレースハイトでシュートしたければ素直にXF7 HFを、6インチにしたければXF6 HFを入手するのが一番てっとり早いのは言うまでもありません。

  2008.6.15

 

Archery Book


Amazon.co.jpでラリー・ワイズの"Tuning Your Compound Bow 4th Edition"を発見したので取り寄せてみました。

発行は2006年6月なのでデータは若干古いものの現在主流のハイブリットカムのチューニングにも言及しています。

手元に到着したばかりなので、まだざっと見ただけですが、写真を見ると2X4"のボードとボート陸揚げ用のウィンチを組み合わせて私が作ったのと同じようなドローイングジグを作ってカムのシンクロをチェックしたりしているようです。

面白かったのは、卓球台と卓面に引いてあるラインを使いノックトラベリングのチェックをしている写真でした。
ノックトラベリングのパターンとそれぞれに対する対策もコメントされており役に立ちそうです。

特別奇抜なことは書かれていないようですが、ノッキングポイントやDループの作り方なども図説しておりオーソドックスにチューニングを見直すには最適な資料かも知れません。

私の英語力でどこまで理解できるかわかりませんが少しずつ消化してゆくつもりです。

 

2008.6.5

   
Archer's Advantage パート1


Archer's Advantageとの出会いは、2000年にインディアナポリスで開催されたAMOショー(現在はATA)でした。

同行者と一緒にEASTONのミーティングに参加させてもらった時に、愛用し重宝していたEASTONのArrow Flight Simulator の製造中止を聞かされがっかりしていた矢先、途中で立ち寄ったSure-Locのブースの片隅にこじんまりとしたコーナーがありそこでこのソフトを発見しました。

近寄るとブースにいた人物が説明をしてくれたのですが、英会話が苦手な私にはよく内容が理解できなかった部分も多かったのですが、とりあえず礼を言いカタログをもらってホテルに戻りました。

ホテルの部屋でもらったカタログを眺めていると、内容にShaft Selectorの機能を発見。
どうやら、スパインの選択シミュレーションが内蔵されている模様です。

本来はサイトのチャート(サイトの目盛テープ)を印刷するためソフトなのですが、サイト用データはアロースパインをシミュレーションするための必要データとクロスオーバーする部分が多いためこの機能を組み込んだものと思われます。

さて次の日に、Sure-Locのブースを訪れると昨日説明してくれた人物は不在でしたが一人の女性が愛想よく迎えてくれました。(Sure-Locの社長夫人だったようです)
つたない英語でこのソフトをこの場で購入できるか、確認したところ即売可能ということだったので分けてもらって(v4.xx)してきました。

せっかくのサイト目盛印刷ソフトなのに、プリンタとの相性問題などもあり、現在に至るまで今は亡きArrow Flight Simulator の後がまとしてスパイン選択用途としてしか使っていなかったのですが・・・・

最近、商品として取り寄せしたところバージョンが5.xxに変更され機能もかなり充実していました。

ところが、このソフトを組み込んだPCのOSであるVISTAとの相性が悪く、ソフトのアップグレードができない等々のトラブルもあったためいままで紹介もできませんでした。

しかしつい先日、仕様変更があったらしくVISTAでもアップデートが正常にできるようになりました。

ということで、利用方法の研究を開始しました。

まだ、完全に理解しているわけではないのですが一部の機能だけでも充分有益と思い紹介することにいたしました。

さて、肝心の使い方なのですが、まず最初にいくつかのデータを準備しなくてはなりません。

以下必要なデータを列記します。(項目の太字部分は推奨するデータタブです)
 

セットアップ
アロー
 アロー メーカー・種類・スパイン・ドローレングス(AMOで)を入力するといろいろなデータが自動表示されます。
 ポイント 使用するポイントの重量・ポイントアダプタ(RPSインサート等)の使用の有無、タイプ及び重量
 ノック ノックのメーカー・モデル・ノックアダプタ(ユニブッシュ等)の仕様の有無。タイプおよび重量
 フレッチング ヴェインやフェザーのメーカーや種類・サイズ・使用枚数
 アローラップ アローラップの使用の有無・メーカー・モデル・サイズ
サイト
 サイト サイトの種類
A:フルドロー時のピープからサイトピン(スコープのドット)までの距離
B:フルドロー時のピープセンターからシャフトセンターまでの距離

 
この距離の計測にはドローイングマシーンが必要です。
 
ボウ

 ボウ

リストからの選択を使用すると必要スペックが自動で入力されますが、リストにないモデル(例えばGenesis Bow)の場合にはスペックを個別入力します。
 リストからの選択 かなりのメーカーとモデルが網羅されていますが、PSEだとLFカムを使用したモデルなどはまだリストされていませんしGenesisも入っていません。
データマネージメント
 レコード 新規・削除・表記の編集
サイトイン (メートル表示・ヤード表示)
 サイト アローとボウのデータをもとに初速が計算されます。
 クロノグラフ(矢速計) 矢速計で実測したデータを入力します。
当然精度はこちらの方が高くなります。
プレビューマークス (メートル表示・ヤード表示)
 プレビュー 入力されたデータをもとにサイト目盛(チャート)に関する数値が表示されます。
プリント
 プリント 4種類のデータが印刷できます。(用途は研究中です)
アップヒル/ダウンヒル
アップヒル/ダウンヒル 射ち上げ/射ち下ろしの際の弾道やカット率をシミュレーションできます。
(用途は研究中です)
カスタマイズ
 カスタマイズ サイトテープ等の印刷時のオプションやレイアウトの指定
トラジェクトリー(弾道・軌道)
 トラジェクトリー メートル表示・ヤード表示と距離を指定するとアローの弾道の軌跡と高さがシミュレートされます。