カスタムストリング(America's Best Bowstrings)

PSEの2012年モデルを何機種か試したりチェックをしてきました。

PSEのコンパウンドボウは大きく分けてプロシリーズ(USA国内ではプロショップ店頭売りのみで通販は禁止されている)とメインラインシリーズ(これは通販で購入可)があります。

私の処で取り扱っているのは、Chaosは別としてメインはプロシリーズに限定しているのですがそのプロシリーズの中にも、中分類ともいうべき2つのグループがあります。

簡単に見分ける方法として、リムに961シリーズを使用しリムのサポートも「てこの原理」を使用し、またストリング/ケーブルにはAmerica's Best Bowstringsを使用している高級モデル。
例えばDominatorやXF EVO。

リムに898を使用してPSE製の(おそらくOEMだが)ストリング類を使用しているややコストを抑え気味にしたシリーズに分かれ、こちらはSupra ME やStiletto MEが該当します。

私の処では日本人の体形や体力によりマッチしていると思われる機種が多い後者をメインに展開しいますが、ローコストボウだからと言って性能が低いわけではありません。

主な違いはライザーのアロイやカムの素材が比較的低いポンド数に合わせて作られているというだけのことなのです。

FITA競技(現在はWA)または準拠した試合指向が強い日本では、ごくごく一部を除いては、70#や80#のモデルは需要がなくそれほど頑丈で(例外なく重い)密度が強いライザー素材は必要ありません。

ということでドローレングスの選択範囲が比較的短いところからあるStilettoやSupraを定番商品にしているのですが・・・

さて、以前452Xという素材が登場した時にケーブルには伸びにくい素材のほうがむいているしパフォーマンスも発揮できると考えていた私は飛びつきました。

ストリングの自作歴は長いのですが、元来不器用な私は同じレベルのものを複数造ることは難しいと考え当時出現し始めたストリング専業メーカーにカスタム発注することにしました。

日本でも人気があるWinner's ChoiceはどちらかというとHOYT寄りの印象が強かったので私は452X素材をメインとしているFirst Stringsを選択。

X-Force用やChaos用を作ってもらい、換装テストしてみた結果ベースモデルにもよりますが最大で初速が10fps上昇するうえ、振動の消えも早くなり、ケーブルの使用中の伸び変化もちいさくなるという好結果を確認できたためラボの業務の一環としてカスタム化を行ってきました。

さて、2012年モデルからPSEのプロシリーズはケーブルは452X(以前は450Plusが多かった)、ストリングはファイバーメーカーのBCYの推奨に従ってやや伸びと弾力がある8125を使い始めました。
そこでカスタムストリングの手配を中止しようかと考えていたのですが。PSE製のケーブル/ストリングは同じ素材なのにAmerica's Best Stringsのものとは格段の差があるのに気が付きました。

ローコストモデルに装着されているPSE製のストリングやケーブルは、初期状態から慣らし運転シュートを積み上げて行くとカムのシンクロずれがかなり早い時期に発生するなどなかなか落ち着いてくれません。

一方America's Best Bowstringsのもの(以下ABBと表現)はもちろん、まったく変化がないわけではありませんが、変化率はかなり小さいようです。

そして、最も大きな違いはループエンドのサービングでPSEは伝統的にサービングなし(メリットもあるのですが結構使いにくい)なのに対し、ABBのものはサービング化きれいに、丁寧に巻いてあります。
またプレストレッチという事前処理も念入りに行われているようです。

この使い分けはPSEの方針としてコスト優先で選択されたようですが、せっかくのパフォーマンスを発揮できないというのはおもしろくありません。

よりモデルが持っている性能を引き出せるようにと、いろいろと考えた末、ABBの入手ルートを確立してもらいカスタムストリングを入手できるようにセッティングしてもらいました。

カスタムオーダーとしては実績があるFirst Stringsでもよかったのですがここではストリングも452Xになってしまううため断念、Winner's ChoiceはHOYTのイメージが強いのでどちらかというとPSE派の私としては選択除外。

ということですでにPSEに納入実績があるAmerica's Best Bowstringsを選択しました。

とりあえず当ラボでは今年のメインであるStiletto MEおよびSupra ME用のABBカスタムセットを常備品として確保してあります。

☆ Stiletto ME用は Black/Purple

☆ Supra ME用は Black/Yellow

ただし、販売は原則として当ラボにて当該モデルを購入していただいた方へのみの限定とさせていただきます。

その他の機種用や別途カラーをご希望の場合にはご連絡いただければ手配もいたします。

尚、こちらでもオーダー可能です。

   
  2012.2.18


コンパウンドボウ用ケース(コンパクトタイプ用)

2012年の私的メインボウはコンパクトなStilettoを選択したのですが持ち運び用ケースがなかなか見つかりませんでした。

楽器のキーボードケースのコンパクトタイプなどを流用していましたがアローの収納にちょっと難点が、ということで昨年発売になったキャスター付のLegend Trolley Silver Sky に目を付けたのですが入荷時点で試してみたVendetta XSではおしいことに1センチの差で収納出来ませんでした。

その後Stilettoが入荷したのですが軸間距離がVendetta XSとほぼ同じなので使用不可と思い込んでいました。

ところがつい先日、在庫確認していた時にまだStilettoで試していないのに気が付き入れてみたところ中の小物入れを外せばぴったりなのが判明。

正確に言うとちょっとだけ膨らむのですが実用上問題なしのうえ、クリアランスが小さいのでケース内でのがたつきはほぼゼロ。

ぴったりのケースが手元にあったとは・・・・・

かんがえてみればVendetta XSのL6カムはサイズがやや大きめで、StilettoはEVOカムシリーズのコンパクトタイプのカムMini EVO なので口径が小さかったのです。

ということで、Stiletto愛用者にはお勧めのケースです。
2012.2.14
   

現在進行中

PSEに発注をかけてあったSupra MEのカスタムカラーバージョンが到着しました。

左がDesert Sky、右がTwilight Blueです。 、

それぞれ45#、50#で45#には898-11番リムが、50#には898-12番リムが装着されています。

前回入荷のStiletto MEとも合わせてPSEのリムの使い方がほぼ判明しました。

このパターンで行くと55#をオーダーするとSupra ME、Stiletto MEでは898-13番か898-14番が装着されるものと思います。

もしかしたら57#とか58#をフルボルトでというカスタム化も可能になるのかもしれません。

尚、工場でのセットアップ時点ではオーダーよりほほ2#アップ(フルボルト)で組み込まれているようです。

使用している間に、リムの塗装膜などがなじんで0.5-2#程度は落ちるのがふつうなのでこのようにセットして来るのだと思います。

 


イタリア製のフィルムヴェインEli Vaneのフレッチングが完了しました。

実際にやってみての個人的感想ですが付属して来る両面テープはほぼ3mm幅なのですがちょっと巾がありすぎるような印象があり加工しにくさを感じました。

途中から手持ちのBohning Fleching Tape(2mm幅)に切り替えたのですがこちらのほうが扱いやすいようです。

リムドライブレストのテストも並行して行いたいのですがなかなか時間が取れません。

考えているメリット/デメリットは先に記述した通りなのですが、組み込みステップでひとつ注意が必要です。

というのは先にセンサーケーブルをセットしてしまうとノッキングポイントが計測できなくなってしまうということです。

センサーケーブルがルーズにならないとアームが上がらないように設計されているためです。

今回のテストはすでにノッキングポイントが付いた状態のものにレストを組み込んだので問題なかったのですが組み込み初期にはねレストのハンドルへの取り付け、アームを手で持ち上げてノッキングポイントを計測して取り付け、センサーコードをセットというステップにしないとならないようです。

尚、今回到着のものはハンティング用レストらしくU型のアロー脱落防止カバーが付いていたのですがターゲット用としてはうっとうしいので外してみました。

アームのストッパーが外したカバーにない租ヴされていたためアームが宙づりの状態になってしまうのですが不具合が発生するかどうかしばらく様子を見てみるつもりでいます。


2012.2.2
   

 

大事なお知らせ


ユーザーの方より、KAYAのポータブルタイプのボウプレスがPSEのXシリーズに対応しているかどうか・安全に使えるかとの問い合わせがあり、PSEに確認をしてもらっていました。

 http://www.kayaarchery.com/accessories.html

PSEからの返答の文章をそのまま掲示します。

These are the only bow presses that we recommend for the PSE X Series bows:

1. EZ Press by Last Chance Archery

2. HTM Presses

3. E.L.P. Bowpress by L.A. Archery

4. C.W. Erickson's Big Squeeze Press with Limb Fork Attachment

5. Apple Evolution Bow Press 6. Apple Eliminator Bow Press


KAYAのものに関してはこの種の商品としては良くできているとは思いますがアームがリムのもっとも薄い部分にかかっているようなのでちょっと不安がありますので使用は控えていただいた方が良いと思います。

使用される場合にはあくまで自己責任でお願いいたします。

尚、当ラボではKAYAのボウプレスの現物を直接確認・検証しておりませんのであらかじめご承知ください。

2012.1.25

Eli Vaneのテスト準備

イタリア製のフィルムヴェインEli Vaneが入荷したのでテストすることにしました。

以前コンパウンドボウでレンジ・オー・マチックのSWVを試したことがあるのですが数射でベースが伸びきってカールがなくなってしまったため取りやめにしたことがありました。

せっかくファールアウェイレストを使っているのにストレートピッチのヴェインではもったいないので再度挑戦してみることに。

(私の好みは回転数が多めのヴェインです。)

さて、Eli VaneはSWVよりややベース厚なイメージもあり私好みのパラボリック形状のものもあるので今回はこちらを選択。

今回は、無理を言って私の処のコンセプトに合わせてLH用パラボリックを取り寄せいいただきました。

使用するシャフトはメイン商品でもあるVAP-V1アロー。

とここまでは良いのですが、長い間フィルムヴェインの貼り付けをやっていなかったこととカールがかなり大きいヴェインなので四苦八苦。

 もともと羽根貼りは得手ではないので途方にくれました。

そこで思いついたのがバイターのウィングホルダーだったのですが、発売しているのが1.3/4インチ用だけしかなく(その上手持ちはRH用)、2.1/4インチのP1タイプElivaneには使えません。

いろいろと考えた末、バイターと同じ用途のものを作ることにしました。 材料は100円ショップで購入してきたビニール製の下敷きとフレッチャーのチューニングなどに使用していたスコッチのグラスファイバーテープ。

カットした下敷き2枚の間にヴェインの形に合わせて加工したグラステープをサンドイッチして完成。
まあ、早い話がパクリなのですが商品化するわけではないし、バイターがEli Vane用を出してくれるわけもないので勘弁してもらうとして・・・・

写真の左下のパーツがそれです。

尚、フレッチングの脱脂・洗浄にはアルコールかトリクロロエチレンが良いのですが危険性が高いので、今回は浄水器で作ったアルカリイオン水を使用。

*アルカリイオン水はアセトンやトリクロロエチレンでも溶解しないEASTONのシャフトのロゴ印刷がとけたこともあるので注意が必要ですが、今回のヴェインのベースには問題は発生しませんでした。
今回のヴェイン貼りに使用した器具たち。
  2012.1.20
   

 

リムドライブレストのテストを開始

サンプルとして預かったリムドライブ方式のレストをテストしてみることにしました。

レストはTrophy Taker Smackdown FC Restです。

ちょうど検証テストが終了し放出を決めたStilettoがまだ手元にあるのでそちらに装着してみました。

このSmackdownレストは、従来ラボで取り扱ってきたファールアウェイレストと異なりドローによってセンサーコードにテンションを加えるのではなく、ルーズにするというもの。

これは、センサーコードが引っ張られている状態ではレストはダウン位置に、そしてドローイングに伴ってセンサーコードがルーズになるとレストがアップして来るというもの。つまり、スプリングによるアームテンションが従来型とは逆ということになります。

 この方式ではセンサーコードは従来型がバスケーブル(ドローイングにつれてダウン)につながれドローに伴い引っ張られてゆくのに対し、コードがリムまたはケーブル(ドローにつれて下がる。

つまり1.5カムではコントロールケーブル)または下リムにアダプタを介して連結されドローに伴いコードが緩むことによりアームがリフトアップしてゆくというものです。

左下の写真はブレースハイト位置、つまり全くドローイングされてない場合のケーブルのテンション具合とレストアームの状態を示しています。

右下はフルドローでのセンサーコードとアームのリフトアップ状態を示しています。

このようにリムにセンサーコードを連結させるメリットとしては、バスケーブルに余計なテンションを加えないで済むということ(どれぐらい影響があるかは未知数)。

 そして、反応動作がより速くなるということです。 欠点としてはコードの長さが長くなるため、ひっかけなどのトラブルが起きやすいこととロープの伸び率が高くなるはずなのでその辺りの影響はどんなものかという点です。

数年前からこのタイプがはやり始めてきたのですが、個人的には反応の速さがミスにつながりやすいのではという発想から手を付けずに来ました。

 というのは、私の処では安全性を考慮してレストからアローがダウンしにくいファールアウェイレストを勧めてきたのですが一部ユーザーでは問題も起きていました。

というのは、シュート時にアローのダウンヒットが多発するというアーチャーが何人かいらしたのです。

特に、スライダー式ではなく反応が速いローラータイプのケーブルガイドを装着したモデルで顕著でシュート時に緩み離れしたり引きずられたりすると遊びがないためかレストアームがダウンしてしまいそのまま発射されてしまうようでした。

 緩み離れや引きずられの原因の多くはドローレングスの不備、ほとんどの場合オーバードローイング(無理な長すぎるドローレングス)によるものなのですが・・・・

ラボでドローイングマシーンを使って緩みの再現をしてみると、スライダーでは緩みに若干の遊び・タイムラグが存在するのですが、ローラータイプでは瞬間にレストアームがダウンしてしまいます。

個人的にはこのタイムラグ・ファジーな部分は必要悪であると思っています。

もちろん、完璧なシュートをすれば発生しない問題ではあるのですが、いつでもそれが実現・持続できるかというと無理があると思います。

さて、話をレストに戻すと、ケーブル接続のセンサーコードではある種のタイムラグ・ファジーさは発生しているような感じです。

これがリム接続になると反応の速さゆえに、ケーブルガイドと同様の現象が発生するのではと危惧しています。

まあ、シューターが自分に最適のドローレングスのセットで緩みのないリリースが出来るのであれば、この種のファジーさはないほうがよいのだと思いますが、人間が使う以上どこかにファジーーな部分も必要なのではと考えています。

ファジーというといい加減な印象を与えるかもしれませので「スウィート・スポット」と言い換えても良いかもしれませんが・・・・

2012.1.19


PSE Bow Tuning Fixture

PSEの2012年新製品 Bow Tuning Fixtureが入荷したので試用してみました。

このジグは、ボウプレス使用以外のチューニングをいっぺんにできるように設計されたもののようです。

大きな用途としては2つ、サイト調整用ジグとしての側面と、ボウベンチとしての機能です。

さて、使用前に器具をしっかりとしたワークベンチなどにねじ止めしなくてはなりません。

これをしないと、特にボウベンチとして使うばあいなどにはモーメントの関係で倒れやすいので注意が必要です。

私は作業エリアの関係から、軽作業に使用している簡易テーブルに取り付けましたがかろうじてという感じです。

というのは、後で言及するように各アームのストップレバーを抑えるのにかなりの力を必要とするためです。


さて、用途の第一番目であるサイトの調整です。

尚、写真は器具をテーブルにロックしないで構造をチェックしていた時のものです。

使い方は簡単でまずジグの2か所にある水準器の泡が両方ともセンターになるようにアームを調整しレバーで固定します。

その後ジグに空いているホールを利用してサイトマウントを取り付けてサイトも装着します。

事前のセンター合わせでジグは直立したことになるのであとはサイトバーを垂直に調整しそのごスコープの水準器もセンターになるように調整します。

フィールドや3D競技で3rdアクシスの調整もしたい場合には、仰角を可変させてアップ/ダウンの状態を任意の位置に固定できるのでそこで調整します。

いままでサイトは弓に取り付けてから調整しなくてはならなかったため結構不便でやりにくかったのですが、このジグを使うとかなり楽になります。

尚、これは設計段階のミスなのだと思いますが、テストに使用したCBEのサイトではマウントのノブがわずかですがジグに接触してしまいます。
他のメーカーのサイトは試していませんが改善が必要だと思います。



(注)このジグはサイトを取り付けるハンドルが現在流通しているほとんどのモデルのように確実にハンドルの垂直削り出しが出来ていることを前提としています。


ローコストのセットや最近出始めたフルカーボンライザーなどではこの辺りが怪しいものも存在しますのでチェックする必要があると思います。

さて、もう一つの使い方。

ボウベンチとしての使い方ですが、付属の金属ロッドの先端には5/16-24のタップが切ってあるので、ハンドルのスタビライザーブッシュにロッドを取り付けそれごとジグに取り付けます。

あとはジグで任意の角度などに調整しながら各種調整が可能となります。

ところで、このジグのアーム固定用のレバーですが、かなり力を入れないと止まってくれません。

テスト用に取り付けたテーブルが軟だったので、きしんだりしてやりにくい部分がありました。

丈夫なワークベンチなどにしっかりねじ止めすることが必要だと思います。

私の処では、ボウベンチはバイターのものを使っているのでこの用途にはそちらを使い、サイトの調整にはこのFixtureをという使い分けをしようと考えています。

サイト単独で調整できるというのは大きなメリットですから

  2012.1.16
   
EZ-Pressを使うための工夫

EZ-Pressをより安全にかつ使いやすくするために一工夫してみました。

このプレスのアームはリムの幅に合わせて左右に調整幅を持たせてあるのですが、この幅取りが結構面倒です。

狭すぎると、ストリングヤケーブルの取り回しの際に不便ですし、あまり広げすぎるとリムとアームの接点面積が小さくなり不安定です。

リムにダメージを与えるケースは小さいとは思うのですが先日のトラブル以来危険の可能性は極力排除することにしました。

目標は作業空間とリムの安全確実な保持が可能と思われるリムとアームの側面が面一になるように固定することです。

さて、準備するものはアームの取り付け軸の口径にマッチしたワッシャーの類と思い色々と探しましたがワッシャーだと大きすぎて取付できませんでした。

そこで思いついたのが、水道のパッキングゴムです。

これにもいろいろと規格があるようでやっと探し当てたのが下の商品です。

外径17mm×内径13mm、厚さが2mmというしろもの。

さっそく手配して組み込んでみたのが上の写真です。

今回はアームのがたつきを抑え幅を維持するためには片側4枚、つまり8mmの挟み込みでPSEのモデルにはぴったりでした。

他のメーカーのセットでは幅が異なってくると思いますが、私の処では、当面PSE以外は扱う予定はないのでこのまま固定することにしました。

jまあ、他のメーカーのものはSure-LOCで対応すれば済んでいますし実用上問題なしです。

ところで、現在開催されているATAショーでSure-LOCボウプレスの最新バージョンが展示されていたそうなのですが、仕方ないとはいえ、あまりに複雑になり過ぎていたようで使いにくそうとのことでした。
2012.1.13
   
   


PSE Customオーダーのメリット

PSEにカスタムオーダーしていたStiletto Customが到着しました。

 カムやケーブル/ストリングはオリジナルのままでポンド数は45#に、ハンドルカラーは久しぶりのバイオレットカラーで発注していました。 私としては母校のスクールカラーである紫紺に近い色が欲しかったのですがやや赤紫に近いアルマイト仕上げのようです。

まあ、この辺りは妥協するとして、結果写真のようなカラーコーディネーションになりました。

ところで、リムは当初の予測通り898リムの11番がセットされていました。

メーカーの出荷は40#(9番リム)・50#(12番リム)と10#刻みなのですが以前からチャートを追って、中間レベルのリムに換装したりして(自分の分と要望があった顧客の分も海賊的に)いましたが今回はメーカーがやってくれるというのでお任せ・・・・ まあ、リムだけ取り寄せれば自分でもできるのですが(この数年実際にやっていましたが)メーカーもあまり面白くないだろうと思っていただけに製造元がやってくれるのであれば在庫コストと換装の手間も考えるとありがたいシステムです。

メーカー標準の10#刻みは日本人のように体力が微妙な人間にはちょっときつい部分がありました。

もちろん、50#を購入してリムボルトを緩めれば40#にはなるのですが性能的には問題ありで、MAXのほぼ10%弱ダウンが限界です。 経験的には、例えば50#仕様のものは45#ではかなり性能的に落ち込みが大きく46#でかろうじてで、47-50#がベストです。 この辺りからシュート感覚が一変するはずです。

ショップによっては性能はそれほど関係ないとコメントするなど無責任なところも多いのですがそんなことはありません。

そんなわけで、いままで42-3#で使いたいという顧客には40#で我慢していただいていたのですが今回のようにカスタムで45#を入手、すれば性能が満足できる範囲で42-3#が使用できるので大変にありがたいことです。

さて、今回のセット、メーカー出荷の状態で46.2#、ボウプレスにかけるために4回転リムボルトを緩めてぴったり40#<そして、私が想定していたMAXより1回転半緩めた状態で42.7#s理想ポジションになりました。

 なお、このポンド数シュートを繰り返してなじんでくると41.5-42#辺りで落ち着いてくるはずです。

道具なのでなじみ運転は必要なのです。

 さて、これからスパインの選定に入りますがちょっとこの辺りが悩みの種です。

 柔らかい限界のスパインを選択するとグルーピングはタイトになるのですがミスが大きくなるとのロングで失速しやすくなります。固すぎるとグルーピングは甘くなるし・・・・

 とりあえず、Archer's Advantageでシミュレーションしてみるのですが実測値を入力しても微妙で曖昧な部分もまだまだあります。

毎年新しいモデルが出るたびに補正しているのですが、ほぼ落ち着いたと思うともう次のモデルが登場してくるので。
   
   
   

ボウプレス使用の際のリムボルトの調整
 
PSEのユーザーズマニュアルにはここ数年、Ez-Pressのような平行移動アームタイプのボウプレスを使用する場合にはリムボルトを4回転緩めるように注意書きがしてあったのですが、Sure-Locしか利用していなかった時にはさほど気にしていませんでした。

緩める理由はリムボルトへ横から負荷がかかりにくいようにという意味だと考えていました。

現在でもその意味合いが大きいと思いますが、2012年戻るになってリムの逆反り傾向が顕著になったためこの処置はなおさら重要になったようです。

試しに手持ちのStilettoのリムボルトをメーカーの指定通り4回転緩めたところ、リムの逆反りがかなり緩和されています。

添付の写真ではわかりにくいかもしれませんが、上側のブラックリムが2011年の
Vendetta XSのリムの形状(フルボルト)、下のカモ模様が2012年Stilettoの4回転緩めた時の形状でほぼ同じようになりました。

PSEの指定通りリムボルトを4回転(MAXより)相当緩めることは必須です。

これはリムボルトが曲がらないように過負荷をかけないという意味合いのほかに、プレス使用時の弓本体のの滑落・脱落を防止するという要素も併せ持つことになっているようです。

考えてみると、Sure-Locの場合も4回転緩めていればあのトラブルは発生していなかったかもしれません。

もし、やむを得ずSure-Locのボウプレスで2011年モデルを使用する際にもリムボルトを4回転緩めて作業することをお勧めします。
 
   
  2012.1.8
   


EZ-Pressでの作業上の注意点



PSEの2012年モデルに関しては EZ-Pressでの作業を中心として調整をすることにしたのですが、一つだけ気になることがあります。

この種のアーム水平移動型のボウプレスではプレッシャーが弱くなると保持していた弓が下に落ちやすくなるため、扱いにくいのにどうしてボウプレスメーカーは対策用にサポートアームなどを用意しなかったのかという疑問でした。

メーカーの製品レパートリーを見るとUltimateタイプにはセンター付近から垂直にバーが伸びそこからベルトでハンドルを支えるようなオプションがあるようなのですが、これでは急激な滑落は支えきれないし第一、作業がしにくいだろうと思います。
色々考えているうちに、ふとあることに気が付きました。

プレスアームを平行移動する際に、確かにリムは横からの圧力を受け、たわんでゆくのですがその時にハンドルライザーはどうなるかです。

単純にリムだけがたわんでくれるなら問題はないのですが、当然ハンドルライザーにもプレッシャーがかかっているはずです。

動きを予想すると、たわみによってライザーは下方向と横方向に多少たりとも動くはずだと気が付きました。

とすると、せっかく苦労して作り上げたサポート台がハンドルにダメージを与える可能性が大きくなるのではという心配が出てきました。

そこで、実測してみることにしたのですが、結果から言うと、カムからストリングやケーブルが確実に取り外し可能でかつリムに余計なプレッシャーを与え過ぎない位置は手回しハンドルで5-6回転でした。

そこまでプレッシャーをかけた結果は、右の写真の通りで2012年Stilettoモデルでは保持状態より右側に約5mm移動しています。(アームは7-8mmの移動)
このプレスは右側が固定で左のアームが伸縮してプレッシャーをかけるので右側に移動するのは当たり前でした。
もし、左右均等にプレッシャーがかかるのであればハンドルが元の位置から移動することはないはずです。

さて、問題はたて方向への動きです。

今回のStilettoのエクストラリフレックスでは0.04mm程度の下方向への移動で収まりました。
しかし、これはハンドルの素材や形状によっても動きの量は変わるはずです。
想像するにデフレックスライザー(例えばMoneyMakerなど)ではもう少し大きくなる可能性もあります。

下方向への移動は確認できたので、大きく動く場合も想定して対策を考えておく必要がありそうです。

どちらにしても、支えサポートを完全固定してしまっては弓にダメージを与えることは明白なので、依然試してみた家具転倒防止アームなどは使わないほうがよさそうです。

とりあえずわたしのところでは、三脚をボウプレスを設置してある作業テーブルに乗せているだけなので横方向には勝手に動くので良しとし、縦方向は5-6mmの厚さのゴムパッキングを挟んで、多少の遊びを作っておくことにしました。

要するに、ボウプレスアームをルースにしたときのハンドルの滑落や、緊急時の劇的脱落でのダメージが防止できれば良いことなので。
  2012.1.7

トラブルの解析


左図はSure-Locのボウプレスの場合のプレッシャー動作とアダプタドラム、リムのたわみを2011年と2012年モデルで図式してみたものです。

黄色の部分が2012年モデルですが、よりパワーを捻出するためにリムが内側に逆反りしているのがわかっていただけるかと思います。

2011年モデルではアダプタドラムとかなりの面積で接触していたリムが、2012年ではより小さい面での接点しかなくなっています。

ボウプレスは矢印の方向にプレッシャーがかけられてゆくので、リムのたわみがさらに大きくなり同時に下方向にもベクトルが変換されているようで、この状態でケーブルをフックにかけようとして押してしまったため、脱落・滑落が発生したものと思われます。

ドラムとリムの接触面を調整で何とかしようと試みましたが、何らかのはずみで爆発的にはじける可能性が大きいので2012年モデルでSure-Locのプレスを使用することは断念しました。

Sure-Locのボウプレスでは絶えずリスクが伴うため、サポートアームが横方向にのみ移動するEZ-Pressで2012年モデルを調整することにしましたが、2012年モデルのリムの逆反りの影響は皆無とは言い切れません。

 比較すればSure-Locのものより安全なはずですが、やはり接地面積は小さくなるので注意が必要です。

私の処のEZ-Pressは手動なので大丈夫ですが、電動の場合誤って逆転させたり誤って動かしたりがあると下方向への脱落・滑落はあり得ます。

やはり、左図のような下方向のサポート支持は必須だと思っています。

左のミニ三脚は本来は「墨出し器」用のエレベータで価格の割に丈夫で、使いやすかったのでこれを利用しました。

ただし、ねじが業界規格なのか5/8-11インチというあまり一般的でないタッビングなのでそれへの対応は必要です。

 

支えている黄色い部分はウレタン製のパイプで、ある程度の弾力があり融通が利き便利でした。

ただ、これをカットし、5/8-11インチのタップを切る必要があるため、ソーガイド・鋸刃、タップセットを購入する必要がありましたが・・・・・
  2012.1.6



EZ-Press用滑落防止支持サポートの改造



三脚を利用してEZ-Pressでのハンドルライザーの滑落を防止することにしたのですが、約8mmのスタビライザー用ねじ(熱収縮チューブでがたつきを減らしていますが)だけで支えるのはちょっと安定感に欠けます。

そこで少しでも、接地面積を増やすため三脚の台の径(5センチ)に合わせたパイプを組み込んで対応することにしました。



さて、材料として50φの外径にホールが12mmのウレタン製のパイプをネットで発見・手配しました。

ホールが12mmは少し広げれば、三脚のねじ5/8-11インチ用のタップ加工が可能になります。

さて、問題は入手したパイプが長さ100mmなのでこれを三脚ねじと同じ15mm厚にスライスしなければなりません。







50mmのパイプが相手では、元来不器用で有名な私としては、鋸引きでまっすぐにカットするのは不可能です。

一応バンドソーも持っているのですが今回の材料と厚さの関係からちょっと無理があり危険です。

そこでいろいろと検討した結果、ソーガイドなるジグを購入、これでなんとかすることにしました。

さて、カットにあたり、パイプを動かないように保持しなくてはならずちょっと苦労させられましたが、手持ちのワークベンチやクランプ、角材等を駆使してなんとか固定。

樹脂特有の粘っこさに悩まされながらもなんとかほぼまっすぐに近い状態にカットできました。

次のステップは5/8-11インチのタッビングを切るためのホール拡張ですが、購入したドリル刃が13mmで手持ちのドリルのチャックぎりぎりだったもののなんとか広げたのですがタップの刃がうまくかみません。

仕方なく15mmまで拡大。

これだとねじ山としては甘くなるのですが振動が加わる部位ではなくしかも相手が樹脂なのでなんとかなりそう、ということでタッビングに・・・・

ところが、今度はタップの径が太いので手持ちのタップ台でタップがセットできません。

まあ、相手は樹脂なので多少は融通が利くだろということでいささか乱暴ですが、スパナで対応。





左の写真のようになんとか組み込めました。

これで、少々の力が加わっても、危険なほどの滑落や意図しない急激な動きは防止できると思います。

本当はもう少し、外径が大きいパイプにすると安定性は増すのかもしれませんが、あまり大きいとショートハンドルでは(今年の私のメインと考えているStilettoなどでは)リムにぶつかってしまうので断念しました。
  2012.1.1